安里の崇元寺のガジュマル



安里の崇元寺には、そら恐ろしく巨大なガジュマルの木がある。

久々に明るい内に通り掛かったので、近くのベンチに腰を下ろし、改めて見上げてみ
た。

「すげぇ木。ここは絶対、那覇パワースポット100選に入るなぁ」

などと、ひとりごちていたら1人の少年が歩み寄ってきた。

「なにしてるの」

余りの巨大さに圧倒され感動してた事、一体樹齢は幾つぐらいなのか、疑問に思っている事を伝える。

すると、小学校中学年くらいの彼は、待ってましたとばかりに目を輝かせ、

「へへ~幾つだと思う」

と、イタズラっぽく聞く。いっちょ前に勿体ぶってやがる


全く見当の付かない俺は手始めに200年?と訊く。

「ブブー!!」

と、めちゃ嬉しそう。

何回かこの掛け合いの後にたどり着いた答えは、なんと…


「樹齢2650年!!!」

すげー(・_・;)

紀元前からそこ根を張り、ガッチリと枝を広げ、今もなお青々とした葉絵文字を茂らせてる。

人間の営みのなんと儚いことか…

少年は驚きでそのガジュマルを見上げる俺の名を聞き、自らの名を述べる。

そしてスルスルと木に登りだした。

「ルート教えるから、たけぞうも一緒に登ろう」


ホント何年振りだろうか…


少年に誘われるがままに、彼の後について木登りをした。

登って一段落つくと、彼はガジュマルとの思い出を話してくれた。

てっぺんまで登って、降りられなくなったこと。

足を滑らし転落して救急車で運ばれたこと。

再び危ない事が起きたら二度と登らないと、お母さんと約束した事。

枝の先に桜の木がついて花が咲いたこと。

今は皆が怪我しないように、白アリで傷んだ枝を駆逐してること。

木の上でキャンプしたこと…

直接的な言葉はないけど、彼がこのガジュマルが大好きで自慢に思ってる純粋な気持ちが伝わってくる。

とても清々しい気持ちになった。

またな~と彼に声を掛けて家路についた。

そんな俺達のやりとりを、ガジュマル何も言わず、無言で見守ってくれているような気がした。

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