WEBサイト製作に関するテクノロジ

WEBサイト製作に要求されるスキルはこの数年で飛躍的に増加している。一番の要因は光ファイバーネットワークに代表されるブロードバンド環境の整備が整ってきた点にあると考える。もちろん、ネットワーク環境の整備は単独で進められてきたわけではなく、パーソナルコンピューティングを支えるハードウェア、OS、ソフトウェア、そして、それらを開発する技術者達とのせめぎあいの中で進化してきたものではあるが、ネットワークインフラの整備は特に影響力が強い。

光ファイバでのサービスが開始された当初は、「一体何にこの帯域を利用せよというのか」という感じで、一般的に利用できるブロードバンドコンテンツは、それを標榜するサービスは存在したにせよ、現在のYouTubeの如く一般的に受け入れられ利用されるサービスにまでは育っていなかった。Webコンテンツもしかりで、一部のデザインオリエンテーションなサイトがFlashコンテンツを積極的に利用していたものの、一般的には公開コンテンツに利用する画像ファイルの質とファイルサイズを一つ一つ検証しながら、当時主流であったナローバンドユーザの環境を考慮した製作が一般的であった。

ユーザアクセシビリティ（Accessibility)を徹底的に追求していたYahoo Japanがバナー広告にFlashを利用しだした頃から加速度的にマルチメディアコンテンツとしてのスキルがWEBサイト製作者に求められることとなる。HTMLコードにしても、ブラウザというレンダリングソフトに対して如何に分かりやすくリッチに見せるか、というデザイン面での活用が主流だったものが、現在はブラウザの淘汰とともに、CSSやらXMLやらの仕様が一般化し、出力メディアを問わないコーディングのスキルが求められている。

ただし、現在もまだ本来の意味でのHTMLというマークアップ言語本来の利用法に特化するには、まだ若干乗り越えなければならないハードルが散見され、現在はまさにその過渡期にあるのではなかろうか。