素晴らしきなでしこジャパン


18日未明の女子サッカーワールドカップで、日本が強豪米国を破り世界一に輝いた。

試合は立ち上がりから米国ペースで進む。高い位置から厳しいチェックを徹底され、日本はペースを全く掴めず前半が過ぎてゆく。澤も自由に動けず殆どボールに絡めない。自陣内でボールの出しどころが見つからず、無駄なパス回しの連続。

対する米国は、果敢に高い位置からのパワープレーを仕掛ける。目論見通り何本もの決定的なクロスを上げられ、いつ点が入ってもおかしくない展開が続いた。

実力差は明らか。米国は強い。日本がかなり固かったことを差し引いても、これまでの相手とは格が違う。

▼先取点を許してやっと日本らしいプレーに

ゲームが動いたのは後半64分。米国に先取点を取られてからだと思う。
恐らくゲームを観戦していた日本サポータは、この試合の負けを予感したはず。
かくいう自分も、「やっぱりダメか・・・」と諦めかけていた。

しかし・・・!!なでしこジャパンの真価はここから発揮される。

それまで固かった日本の中盤に、積極的にボールをキープする動きが出てくる。

「点を取らなければ取らなければ負ける」という開き直りがプレーを軽くしたのかも知れない。「点を取る」という気持ちがズンズン伝わってきた。全く諦めていない。後半から投入された丸山も積極的にタメを作って攻撃の起点を作ろうと試みる。

そして81分に相手のミスをついて宮間が値千金の同点ゴール。女だてらに表情はいたずら好きなサッカー小僧そのもの。よくぞへこたれず押し込んだ。

▼残業をモノとしない日本人の真価が延長戦に

延長戦立ち上がりから米国は果敢に攻め込む。技術・体力ともに上回るチームにあれだけ攻められたら、延長前半104分のWANBACHの得点は致し方なかった。

延長戦後半。守勢に回る米国相手に日本は諦めず果敢にゴールを狙う。自陣でボールの出しどころに迷う味方に対し、澤は縦に動きまた戻りと素晴らしい運動量でスペースを作りボールを受ける。

そして延長戦も残り5分を切った117分。人数的に劣る米国ゴール前で澤がアーリークロスを見事に押しこみゴール。限界に近い状態の中でゴールが決まるか決まらないかはプレイヤーの気持ちが一番大きい。そして最後は運なのだろう。澤は見事に自分のこれまでの女子サッカープレイヤーとしての背中を、チームメイトに、そしてなによりテレビにかじり付いて応援する日本サポーターに見せてくれた。

▼PK戦は極めてメンタルな勝負。

そしてPK戦。海堀の動物的な勘によるセービングと、追い込まれた王者米国選手のとてつもない重圧。ここまで来たら勝つとか負けるとかではない。心穏やかに今までやってきた事を粛々と行う。PK戦はハナから日本に有利な戦いだったように思える。

そして日本は悲願のワールドカップ初優勝をモノにした。

▼おめでとう!なでしこジャパン。

あなた達は体力に劣る人間がどのように戦えばいいのかを示してくれた。
同じく青のユニフォームで世界に挑むサムライ日本代表にも大いに参考になると思う。
そして、サッカー以外のフィールドでも戦うヒントを示してくれた。

おめでとう!なでしこジャパン!
頑張ろう!ニッポン!

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